【サブリース】不動産投資で大儲け?「家賃保証」の罠に注意
祖父が他界して父に埼玉県にある熊谷の土地が相続されました。
今はみんな東京にいるので今更熊谷の土地を相続しても使い道がないので、二束三文でいいから売りに出そうかな、と思っていた時、父から相談を受けました。
熊谷にアパートを建てて不動産投資
来たのは大〇建託の営業マン。
熊谷の余っている土地にアパートを建てませんか?という営業だったそうです。
提案の内容は、余っている土地にアパートを建てることで家賃収入を得ませんか?という不動産投資の話。
どうせ売っても二束三文だし、売ると税金がかかるが、投資用不動産にすれば建物の減価償却費なんかで税金も安く済むという提案主旨でした。
あんな辺鄙なとこ借りる人いるの?と、聞くと
家賃保証だから大丈夫
とのこと。
家賃保証の罠
家賃保証とは、文字通り空室であっても家賃を保証して払いますよということ。
つまり、空室の場合でも家賃がもらえるため貸主にとっては夢のような話。
なぜなら投資不動産最大の問題点は,入居者がいない場合、税金やもろもろのコストだけがかかってしまい損をしてしまうからです。
いやいや、話がうますぎるだろ
その後色々聞いてみるとなんとなく構造がわかって来ました。
金額保証ではない
一言で言えば家賃は保証するが、金額は保証しないということでした。
つまり、はじめは月額100万円ですが、空室が目立って来たら減額し月額80、50と保障額を減らしていくように制度が設計されているとのことです。
まあ、そうですよね。
はじめに作った時のピカピカな建物の家賃と20年たって見た目が劣化した家賃が一緒のわけがないので、当然保証される家賃額が変わってきます。
しかも、こっちは不動産の知識が乏しいので、その引き下げ額はほとんど向こうが決定するわけです。
結局お得なのか?
営業マンが作ってくれた表によると当然家賃が下がっていっても利益が出るような作りになっています。
しかも建築当初は不動産投資分は節税になるのでお得ですよーという話で、相続税も安いとのこと。
これだけ見るとものすごくお得だな、という感じがするのですが、少し気になるところがありました。
一つは修繕費。
家賃保証の条件は定期的に修繕が必要ということ。その金額が妥当であるかがわからなかったのです。
大東〇託からすれば、この修繕で儲ける仕組みになっているのかもしれませんが、この分が予定よりも多くかかった場合は損をする可能性があります。
また、稼働率の推移も気になりました。
熊谷から徒歩20分くらいの場所にアパート作って誰が住むんだろう?
稼働率についても100%になるとは思えず、保証される家賃も下回るリスクがかなりあるのではないかと思いました。
リスクをどっちが負っているか
結局家賃保証を受けているとこっちのリスクがないように思いますが、それは全くの誤解でした。
逆に稼働率で保証料が変動するのであれば結局、稼働相応の家賃しか収入として入らず、一方で、彼らは手数料でさやを抜くのか建て替えで儲けるのかで安定収入を得ることができるのでしょう。
営利企業だから当たり前ですが、かなりうまく彼らが儲かるようにできています。
最後に
インターネットでもよく不動産投資が熱い!という記事をよく見かけますが、ちょっとハードルが高いなと感じました。
とにかく、先立つものが必要になり、不動産業者はそういう先立つもののリスクを不動産保有者に負わせるので、将来不況が来た時に崩壊するように思いました。
なお、余談ですが、インターネットで、調べると色々な被害届が出ていました。
・家賃保証額が激減した
・修繕建て替え費用がめちゃ高い
・建物がとてもチープ
というような内容がいっぱい出てきたので私は投資をやめました。
ちなみに被害がいっぱい出ているのにいまだに裁判では企業は負けていないようです。それは間に入る企業があくまでも「借り手」で私たちが「貸し手」だからです。
通常は借り手のほうが立場が弱いので契約書などの文言が借り手有利に働くのだそうです。
皆様も不動産投資をやられる際には慎重にどうぞ。